書評『独裁体制から民主主義へ 権力に対抗するための教科書』

私たちの生きる社会は民主的だろうか、それとも独裁的だろうか。私は、日本を含む先進諸国はグローバリズムという左翼帝国主義の独裁体制下にあると考えている。本書は独裁体制の性質と弱点を開設し、さらに独裁体制を打倒するための198もの方法について紹介している。

著者は暴力による抵抗は、暴力に長けた体制の土俵で戦うことになるので、非暴力による抵抗こそが有効であると説く。非暴力による抵抗という方法をとるためには、非暴力による闘争とでも言うべき覚悟が必要となるだろう。しかし独裁体制への具体的な抵抗方法は、一部の志高い義士だけでなく、ごく普通の弱い民衆全員にも扱えてこそ効果がある。本書では誰でも実行できる抵抗手段がまとめられており、実践につなげやすくなっている。

抵抗運動は組織的に、戦略的に、継続的に行われなければ意味がない。独裁体制を打倒するためには、あるいはそれ以前に独裁体制を誕生させないためには、豊富な中間団体が存在している必要がある。宗教団体などの中間団体が弱体化したことで世界は独裁体制に支配されてしまった。日本で信仰を再興することは、悪しきグローバリズムを打倒するための重要な一里塚となるだろう。

支配者は被支配者からの搾取なくして存在し得ない。被支配者は自分たちの戴く指導者を選ぶことができるのだ。私たち日本人の指導者は、日本人の利益になる体制にこそ奉仕すべきである。内集団からは搾取ばかりして、外集団に血税をばらまくような統治者は存在するに値しない。日本民族が団結することで確たる集団意識が形成され、その集団意識に適う行動をする指導者を立てることができる。悪から日本を取り戻すためにも本書の抵抗手段は参考になる。

また後進国は独裁国家が多く、先進国は民主国家が多いので、本書の手法を先進国で流布させることで、独裁国家の政府は出稼ぎに送り込んでいる自国民に独裁国家打倒の手法が知れ渡ることを恐れて、先進国との関わりを避けるようになる魔除けのような効果も期待できるかもしれない。人を武器として送り込む政府には、武器を改造して送り返せば有効な反撃手段となる。私たちのすぐ近くにも、その国旗の色の通り鮮血で染め上げてやりたい左翼帝国主義国家がいることだし、本書の手法を日本国中に広めることは地域の浄化にもつながることだろう。

本書の手法は国家など大仰な対象だけでなく、ブラック企業などもっと矮小な対象に対してでも有効である。むしろそちらの方が目に見える手応えは早く得られるだろう。その成功体験は日本国の奪還にも役立つ。悪に大きいも小さいもない。暴力によらない闘いは、日常の中で実践できる。ただその方法を知るだけでいいのだ。

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